速見コーチ「お尻を蹴ったことも」自ら新事実公表

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体操の16年リオデジャネイロ・オリンピック(五輪)女子代表の宮川紗江選手(18)への暴力行為で、日本体操協会から無期限の登録抹消などの処分を受けた速見佑斗コーチ(34)が5日、都内で会見を開いた。速見コーチはこれまでの暴力行為を謝罪し、改心した上で宮川選手の指導を続けていきたい考えを示した。

騒動以来初めて公の場に立った速見コーチは「どういう小さな行為であっても、暴力行為は行わないことをここに誓います」とマイクのコードを左手で力強く握りしめながら約束した。 宮川選手への暴力行為により8月15日、日本協会から無期限の登録抹消、ナショナルトレーニングセンター(NTC)への出入り禁止処分を受けた。1度はその重さを不服として、同20日東京地裁に仮処分を申し入れたが、31日に取り下げ。「私のような過ちを犯すコーチが2度と出ないよう、処分を真摯(しんし)に受け止めるべき」と謝罪に転じた理由を説明した。

日本協会が公表している暴力行為は13年9月から18年5月のあいだの11件。そのうち、16年1月に海外の試合で顔をたたき、顔が腫れたという暴力事案については宮川選手にも確認した上で「記憶の中になかった」と否定。その他の顔をたたく、髪を引っ張るなどの行為は認め、「お尻を蹴ったこともありました」と公表されていない暴力行為も吐露した。

暴力の背景には自分が幼少期に受けた暴力を伴う指導が「根底にあった」と明かした。練習や競技の際に危険があることを伝えたいという思いが暴力という形になったと説明。ここ数年は、周囲から注意を受けていてもなお暴力を繰り返しており、「良くないって分かっていながら我慢できずたたいていたのが数回あった」とも告白した。

大会への参加はできないが、指導自体は続けることができる。自分が宮川選手を指導すること自体が「100%いい環境ではない」と認めつつも、「彼女が望んでいることなのでできる限りかなえてあげたい」。自身が指導について勉強をし直す一方、「私1人で育てるという意識ではなく、女性のコーチやトレーナーらを呼ぶなど、周囲の環境を整えてあげるのが必要」と新たな指導の形を探っていく考えを示した。【高場泉穂】

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  • 謝罪会見を終えて深々と頭を下げる速見コーチ(手前)(撮影・浅見桂子)
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