大坂なおみ第1シード、その決め方は?/全仏連載

<今年の全仏テニス、ここに注目!(1)>

テニスの4大大会、全仏オープンが26日にパリで開幕する。大坂なおみ(21=日清食品)の4大大会3連勝なるか、錦織圭(29=日清食品)の悲願の4大大会初優勝なるかなど、話題は尽きない。そこで「今年の全仏テニス、ここに注目!」と題し、全仏の見どころを5回に分けて連載する。第1回は「シード」だ。

■4大大会シングルス日本人初

世界1位の大坂なおみが、4大大会シングルス日本人初の第1シードになることが確実だ。全仏は、世界ランキングをシードに採用する基本方針を採用しており、そのため世界1位の大坂が第1シードになる。

現行のコンピューター世界ランキング方式は、男子が73年、女子は75年にできた。それ以来、4大大会シングルスでの日本人最高シードは、15年全米の錦織と、19年全豪の大坂自身がランクされた第4シードだ。歴代だと、32年全豪で佐藤次郎が第2シードになったのが最高だ。

そもそもシードは、強豪選手を早い回戦で対戦させないために生まれたものだ。世界1位、2位が1回戦で対戦しないように、強豪選手を振り分け、順当に行けば上位の回戦で対戦できるように考えられた。ツアー大会は、現在では世界ランキングをシード順に採用しており、4大大会も基本は、同ランキングに添っている。

しかし、国際テニス連盟(ITF)の4大大会規則を見ると、シードは世界ランキングがベースだが、義務ではないとある。各4大大会の裁量で決められるとも書かれている。独自のシードを明文化しているのはウィンブルドンだ。特に男子は、過去1年の芝コートの成績を加味して判断される。昨年の例を見ると、全米の女子も、数人を独自の判断でシードしていた。

シードの数も、大きく変化している。ウィンブルドンで見ると、27年にシード制が採用された時のシードの人数は8人だ。それが74人に12人、75年に16人、そして01年に32人と増え、現在に至る。01年に32人に増えたのは大きな事件があったからだ。

独自のシード制を採用していたウィンブルドンで、世界ランキングどおりではなく、クレーコートが強い選手たちがシードされなかったり、低いシードになったりした。これにクレー専門家の選手が怒り、何人かがウィンブルドンへの出場を拒否した。これを機に、シードの数を増やし、クレー専門家もシードされる可能性を広げたのだ。

現在、シングルスに128人が出場する4大大会の本戦ドローで、シードの振り分けは以下の通りだ。第1シードがドロー位置の1番目、第2シードが128番目に入る。次に、第3、4シードは33か96番目、第5~8シードは32、64、65、97番目、第6~12シードは17、49、80、112番目、第13~16シードは16、48、81、113番目、第17~24シードは9、24、41、56、73、88、105、120番目、最後の第25~32シードが8、25、40、57、72、89、104、121番目に、すべて抽選で振り分けられる。

この振り分けを理解していれば、本戦組み合わせ抽選前に、シード同士のある程度の対戦が絞れる。世界ランキング順で行けば、第1シードの大坂の3回戦の相手は、第25~32シードなので、世界25~32位の謝淑薇(台湾)、コンタ(英国)、ツレンコ(ウクライナ)、スアレスナバロ(スペイン)、サカリ(ギリシャ)、ブザルネスク(ルーマニア)、マルティッチ(クロアチア)、サスノビッチ(ベラルーシ)の誰かということになる。

◆全仏オープンは、WOWOWで5月26日~6月10日、連日生中継。WOWOWメンバーズオンデマンドでも配信。

その他の写真

  • 昨年の全仏男子シングルス組み合わせ