全国高校総体(インターハイ)の男子バスケットボール競技(鹿児島=28日~8月2日)で、開志国際が2連覇を狙う。

ナイジェリア人を父に持つSGジョーンズ大翔(2年)が得点源の1人として2年連続の優勝を目指す。昨年は1年生でただ1人の先発メンバー。U-18日本代表候補は、コートでオールラウンドの強さを見せる。北信越高校総体(6月)を制して同校はウインター杯(12月=東京)の出場権を獲得したが、まずは夏の頂点をもくろむ。

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2年生ながら、ジョーンズの全身にはエースの風格が漂っていた。強さに速さを備えたドライブが持ち味。インサイドに強ければ、アウトサイドにも強い。3点シュート、ジャンプシュートは得意なショットだ。「今年は自分が中心の1人になる。チームを引っ張っていきたい」。富樫英樹監督(57)も2年生SGを評価していた。「期待度は高い。将来性も高い」と言った。

6月の北信越高校総体は圧倒的な力で優勝した。決勝は東海大諏訪(長野)に87-56の大差勝ち。決勝で20得点したジョーンズは、初戦の松本第一(長野)戦で驚異のシュート決定率を見せた。第1クオーターの10分間で7本の3点シュートを放ち、7本成功。「得意なプレーはシュートです」と自負する得点能力の高さは本物だ。

「2年生でもチームの看板。2枚エースの1人」。富樫監督は、ガンビア人留学生のCジョフ・ユセフ(3年=202センチ)と同等の活躍をジョーンズに期待した。U-18日本代表候補合宿には6月24~26日に3度目の参加。学校ではSGだが、代表候補ではPGを担っている。富樫監督も来年度のチームでPGに据える予定。将来の日本代表入りも望んでいる。「(長男で日本代表PGの富樫)勇樹(25=千葉)の後に続け、といつも話している」。

15日には学校で、インターハイの壮行試合が行われた。日本代表PGの富樫勇樹も体育館を訪れ、ゲームに参加。巧みな技術とスピードに、メンバー全員が刺激を受けた。「ダメなプレーが練習で出たら指摘する。チームプレーの精度を上げてインターハイに臨みたい」。ジョーンズはV2へ、闘志を再注入した。【涌井幹雄】

◆ジョーンズ大翔(たいが)2002年(平14)8月14日生まれ。埼玉県出身。川口市・神根中出。現在、寮生活。ポジションはシューティングガード(SG)。バスケットボールを始めたのは小1から。183センチ、83キロ。