野尻智紀(TEAM MUGEN)が今季初優勝を飾った。今季は全7戦で7人目のウィナーが誕生する混戦のシーズンとなった。
チャンピオンシップ争いは、2位に入ったニック・キャシディ(VANTELIN TEAM TOMS)が5位に終わった山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)を逆転し自身初となる王座を獲得した。
決勝は今回もスタート直後にミディアムタイヤを捨てる戦略を防ぐべく7周目までタイヤ交換義務を消化することができない特別規則が継続され、スタートタイヤは20台中ミディアム13台、ソフト6台と選択が別れた。16位スタートの小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG)はタイヤ交換義務の対象外となるウエットタイヤを履いて1周だけ走りソフトに履き替える奇襲作戦を採ったが12位に終わり成功とは言えなかった。
ポールポジションのアレックス・パロウ(TCS NAKAJIMA RACING)はミディアムタイヤでスタートしレースをリード。2位に野尻、3位には3周目にキャシディが山本尚貴を抜いて続いた。
タイヤ交換が可能となる8周目に入ると、ミディアムスタート勢が一斉にピットインしミディアムを捨てる。ここでトップに立ったのは野尻、2位にキャシディ、3位には15位スタートの関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)。タイヤ交換を済ませた山本は10位で周回を重ねていく。ポールスタートのパロウは8位に下がりソフトタイヤでのペースが上がらず、16周目の130Rで福住、20周目に山本、21周目の1コーナーで塚越広大(REAL Rarcing)、22周目には山下健太(KONDO RACING)と、次々にパスされシリーズチャンピオン争いからも脱落した。
トップを走るソフトスタートの野尻は、後続に充分なマージンを築いたうえで32周目にピットイン。翌33周目には2位キャシディもピットに入り2人の順位は変わらず、野尻はそのままトップでチェッカーを受け2014年以来となる自身2度目の優勝を飾った。
「本当に嬉しいです。2014年にデビューイヤーで優勝して以来長い間勝てなくて、今年はチームも移籍させてもらって、心機一転頑張ろうと意気込んで挑んできたんですが、なかなかうまく行かなくて。それでもたくさんの人たちにサポートしていただいて、強い気持ちを持って戦って来られました。優勝するのに少し時間がかかってしまいましたが、こうして皆さんに優勝の報告が出来て良かったと思います」
2位にキャシディ、3位にはヨーロッパ帰りの福住が嬉しいスーパーフォーミュラ初表彰台を獲得した。山本の前でゴールしたキャシディは、昨年タイトルを奪われた山本にリベンジを果たし、国内最高峰のスーパーフォーミュラで頂点に立った。キャシディは感涙を抑え切れなかったと話した。
「もうなんて言っていいのか分からないくらい素晴らしい気持ちだったよ。レース中はチャンピオンシップの事は考えないようにして目の前のレースに集中していたんだ。レース後半は前の野尻選手が良いペースで走っていたので、僕はその後ろで無理をする必要もなくポジションをキープして走ったよ。レース後のウィニングランの間はもう我慢できなくて、ずっと泣いていたんだ。僕が最後に泣いたのはいつだったかと思うくらいだったけどね!」(山根玄紀通信員)


