高川学園(山口)が飯田OIDE長姫(長野)に75-0で圧勝し、花園初出場で初勝利を決めた。野村賢二監督(46)の長男、WTB野村映登(3年)が4トライに、キッカーとしても計10ゴールと40得点。ベンチの父、大暴れの息子-“親子鷹”が挑む最初で最後の冬は好発進となった。鹿児島実は札幌山の手(南北海道)に逆転勝ち。名護は計7トライを奪い、学法福島に快勝。九州学院(熊本)は朝明(三重)に10-22で敗れた。

68-0の終了間際。後半29分、WTB野村映が中央に4トライ目を決めた。コンバージョンキックも沈め、歓喜のノーサイドとなった。初出場で初勝利。「緊張がほぐれた。花園で『勝てた』」と余韻に浸った。

小学4年、先に始めたのはサッカーだった。高川学園中に進学し、父が監督を務めるラグビー部に入った。父からの“ラブコール”がきっかけ。「俺と一緒にラグビーやろうや」。小6の卒業式の日、そう言われた。卒業祝いはラグビーのヘッドキャップだった。野村映は「じゃあ、頑張ろうかなと思った」。サッカーに区切りをつけた。

グラウンドでは厳しいが、自宅では優しいお父さん。「(チームでは)『野村監督』と呼んで敬語。家では『お父さん』で、もちろんため口で」と照れる。

サッカー時代は主戦はFW。この試合、後半2分にはサッカーで培った足さばきが生きた。自ら敵陣へ絶妙なキックで仕掛け、そのままボールをキャッチ。50メートル5秒8の快足を飛ばして一気にトライを決めた。

中高一貫。父である監督との日々は足かけ6年になった。大学進学を決めている野村映にとって、親子で挑む最後の大舞台だ。「親子で戦えるのは花園が最後。だからこそ1戦1戦を大事にやっていきたい」。

映登の名前の由来はNO8(えいと)から。野村監督は「男の子やったらラグビーにまつわる名前にしたいなと思って」と名付けたという。2回戦は過去6度VのBシード東海大大阪仰星とぶつかる。“親子鷹”の花園物語は、まだまだ紡ぎたい。【佐藤究】

◆野村映登(のむら・えいと)2005年(平17)9月26日、山口県防府市出身。小4でサッカーを始め、高川学園中からラグビー部に所属。趣味はピアノ、音楽。好きな歌手はSaucy Dog(サウシードッグ)。家族は両親、姉、妹。ポジションはWTB。身長172センチ、70キロ。

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