佐藤綾乃(ANA)が8位入賞した。18年平昌五輪金メダルの高木菜那に続く、日本人2大会連続の表彰台とはならなかった。

1回戦は1組2着で通過。その後にまさかのアクシデントがあった。2組で平昌五輪覇者の高木菜が最終コーナーで転倒。連覇を消滅させてしまった。15日の女子団体追い抜きに続く転倒は、佐藤にとってもショックだった。その高木菜からレース前に声をかけられ、静かにスタートラインに立った。

17人が臨んだ決勝。佐藤は前半は様子を見ながら滑走した。後半に前へ出た。だが最終16周目、3、4番手という好位置につけた残り150メートルほどの位置で後続選手とスケート靴のブレード(刃)が接触した。接触した選手は転倒し、佐藤も前を追えず失速した。気持ちを立て直して6着でゴールしたが、その後のポイント修正で8位となった。接触がなければメダルの可能性もあっただけに、悔しい結果となった。

佐藤は「菜那さんの分も頑張ろうと思ったが、2シーズンぶりの(マススタートの)レースで難しかった」。接触した場面を問われると「タラレバ、ですけど、あればなければ3位も狙えたのかなと思います」と残念がった。

それでも笑顔を見せ「悔しい結果ですけど、菜那さんだけじゃなく他の国の選手とも頑張ろうと声を掛け合った。最後(のレース)を楽しめました」と前向きにとらえていた。