パラバドミントン男子世界ランク4位の藤原大輔(23=LINE)が14日、日本で初めて行われる国際大会での活躍を誓った。日本障がい者バドミントン連盟は、都内で「ヒューリック・ダイハツJAPANパラバドミントン」(9月7~10日、東京・町田市立総合体育館)の開催を発表。出場選手として女子の豊田まみ子(25=ヨネックス)らと出席した藤原は「お世話になっている人にも試合が見てもらえる。勝って恩返しをしたい」と話した。

 生後すぐ、感染症で左脚を大腿(だいたい)部から切断した。「足があることを知らないから、それが普通でした」。高知・旭東小3年の時にバドミントンを始め、すぐ上達。小学校の時には県代表として四国大会にも出た。城西中、高知西高とバドミントン部。健常者とともにプレーした。

 高2の時からパラバドミントンの試合に出るようになったが、今も普段は母校の筑波大で練習する。「きれいな健常者の動きに比べて、障がい者はガチャガチャしていて複雑。そこから放たれる球は、変わった動きをして難しい」という。「レベルの高い健常者と練習できるのは恵まれているんですが、パラの試合になると戸惑うこともある。まあ、相手も同じだと思いますけど」と苦笑いした。

 9月の国際大会では楽しみがもう1つ。「レジェンド・ビジョン」としてバドミントン界のレジェンドたちが普及と発展のために大会を訪れるのだ。08、12年五輪男子シングルス連覇の林丹(33=中国)や08年から五輪男子シングルス3大会連続銀メダルのリー・チョンウェイ(34=マレーシア)らがやってくる。

 「レジェンドたちにパラの試合を見てもらって、意外とやるなと思ってほしいですね」と藤原。「長く世界のトップに君臨するメンタリティも知りたい」と話す。イベントが行われるのは最終日。「会うためには優勝しないと。それも励みにします」。東京五輪の金メダルを公言する藤原は、自信たっぷりに言った。