女子SL4(下肢障がい)で東京パラリンピック出場が期待される藤野遼(24=さざなみ福祉会)が、約10カ月ぶりの実戦に笑顔を見せた。

「滋賀県の体育館は初めてで、慣れてなくて1回空振りしちゃいました。でも、久しぶりに試合ができて本当にうれしかったです」

今年2月にペルー国際で優勝して以来、約10カ月ぶりの実戦コート。競技人口が少ないクラスで、この日は障がいが軽いSU5(上肢障がい)に加わり、リーグ戦で1勝2敗に終わった。それでも東京パラ出場を争うSL4の世界ランキングで4位につける実力を誇る。20日の最終日にはもう1人の出場者、沢田詩歩と一発勝負の決勝を戦う。

「コロナで試合がない間は、世界ランキング上位選手の攻略をイメージしながら練習してきました」

脳性まひで右半身に障がいがある。今春卒業した福岡大では健常者と一緒にプレーし、サウスポーからの正確なショットに磨きをかけてきた。東京パラに出場してメダルを狙うためには、来春に開催予定のスペインの国際大会で上位のライバルを倒し、さらにランキングを上げておきたい。国内で負けるわけにはいかない。