車いすラグビー日本代表のポイントゲッター池崎大輔(43=三菱商事)が、限られた実戦機会を通じて国際試合をイメージしながら東京パラリンピックへ調整していく考えを明らかにした。

池崎は29日、東京・渋谷区スポーツセンターで行われた「チャレンジゲーム2021」に出場した。関東地区在住の選手たちが2チームに分かれた対抗戦2試合では、持ち味のスピードとコンタクトの強さでトライを量産。試合の合間にはオンラインで会見に応じた。

「自分もみんなも試合の感覚がよみがえりつつあるし、車いすラグビーに対するモチベーションも上がってきているのが分かります」

日本代表候補選手が3チームに分かれて戦った20、21日のジャパンパラ大会(千葉)に続く大会。そして、4月3、4日には東京パラ本番会場、国立代々木競技場でのテストイベントで実戦の機会が予定されている。新型コロナウイルス感染症の影響で、昨年から今月まで日本代表としても、各クラブチーム単位でも試合がなかっただけに、3週連続の貴重な時間になる。

日本代表の実戦は19年10月の国際大会、ワールドチャレンジ以来ない。昨年7月から毎月強化合宿を行ってきたが、東京パラ本番までの対外試合のチャンスなどは不透明なままだ。

「国内で戦う分には仕上がっていると思う。ただ、それが国際試合になったらどうなるか。その点も意識しながらみんなで成長していかなければならない。テストイベントは会場の空気や光の加減だったり、東京パラをイメージできる機会で、大きなメリットになる」

18年の世界選手権を制した日本代表は、東京パラの金メダルを照準に強化を進めてきた。コロナ禍という想定外の敵が立ちはだかったが、前回リオの銅メダルを超える頂点へ、限られた環境、条件の中で調整していく。