東京オリンピック(五輪)・パラリンピック組織委員会の森泰夫大会運営局次長が11日のオンライン会見で、同日国立競技場で行われたパラリンピック陸上競技テスト大会の運営について説明した。走り幅跳びに出場した視覚障害のあるアスリートの競技中、会場内のアナウンスや音が止まらないトラブルがあったと報告した。

記者から「視覚障害のある選手はガイドの手拍子や声を頼りに飛ぶため、大けがをする可能性があった」と指摘され、森次長は「今回の詳細な状況について細かく把握していないが、ご迷惑をおかけしたのであれば申し訳ない」と謝罪した。会場内の音量は当時下げたものの、改めて事実関係など確認して改善を図るとした。この日のパラリンピック陸上競技のテスト大会には男子28種目88人、女子13種目29人が参加。組織委員会やボランティアを含めて全体で約1000人で大会運営をした。

また、今月上旬に行われた飛び込みとバレーボールのテスト大会についても報告があった。

飛び込み五輪世界最終予選兼W杯東京大会(東京アクアティクスセンター)では、大会初日の練習時間に飛び込み台の上で選手が密集する場面があった。その点について森次長は「大集まっているように練習しているのが見えました。IFが考えている部分と、日本水連の部分で見解の違いがあったと聞いております」と説明した。

バレーボールの国際親善試合(東京・有明アリーナ)では、初日にぼや騒ぎあった。この点について森次長は「すぐに火は消し止められたと聞いている」。原因については調査中とし「(発火した)機材は本大会で利用するものではないと認識しております」と大会運営に支障はなかったとの見解を示した。

2日間にわたって行われ国際親善試合では共にコートチェンジはなかったことについて、森次長は「NF(国内競技団体)の意向で今回このようにテストを行ったが、本大会ではまだ決まっていない」と話していた。【平山連】