【窪寺伸行・オレに任せろ】

 ◆12R:優勝戦

 出場2回目、選出4位の松本晶恵がトライアル3走を見事に1、2、1着にまとめた。3回戦11Rのインは、1Mで差しを許しながら、2周1Mで逆転勝ち。諦めず粘り強い、松本らしいレースだった。

 関東初のクライマックスで、関東から唯一参戦の松本がV最短距離の1号艇にいる。風も微風予報、迷いなく松本に◎を託す。肝心なパワーも日に日に上昇。「底上げができてます。完調? そうですね」。出足を中心に、寺田千恵にも引けを取らない上位の部類に入った。

 精神的なたくましさも備えてきた。前検日(27日)からいつもと違う強気な姿勢がやや気がかりだった。空回りしなければいいが…、と懸念したが、心配は杞憂(きゆう)だった。トライアル1回戦12Rで、得意の2コース差しを決めて勢いに乗った。「流れは来てます」。直前に念願のSG住之江グランプリシリーズに出場。そこで初勝利を挙げた自信、分かった課題を心に刻んだ。「去年は何もできなかった。今年は自分のやることをしっかりやろう」と結果に結びつけた。「スタートを決めたい。関東をアピールするためにも、優勝したい」。心技体に成長を遂げる松本が新クイーンに輝く。

 相手は攻める長嶋万記、経験で勝る寺田。昨年同様の同期ワンツーも考え、平山智加を加える。(1)-(3)(4)(6)-(3)(4)(6)の6点。