11月のG1競輪祭直後に、自身のX(旧ツイッター)で現役引退を発表した山口真未(32=静岡)が検車場に姿を見せた。引退を表明してからは初のレース参戦。自身の言葉で、引退に至るまでの思いを語ってくれた。

山口は大学まで陸上競技の選手として活躍。7種競技では全日本選手権8位入賞を果たすなど、実績を残した。その後は自転車競技に転向。静岡・伊豆のサイクルスポーツセンターで働き、養成所に合格。東京五輪が開催された21年に、競輪選手としてデビューした。

「自転車競技に転向したときから、パリ五輪を目指していました。ちょうど自転車に転向して8年目の年で、ここを節目にしようと、前から決めていました」。

結果的に、パリ五輪メンバーには選出されなかった。それでもナショナルチームと同じ伊豆の練習地で、ひたすら鍛錬を積み、わずか3年でG1レーサーにまで上り詰めた。訪れたラストイヤーを、山口はどんな心境で走っていたのか。

「去年まではずっと自力にこだわってきた。無理なとこからでも駆けたりして…だけど、今年1年間は勝ちにこだわってきた。それが結果にもつながったように思います」。期待するファンへの恩返しの意味もあったろう。G1競輪祭の選抜戦2走には、執念のようなものを感じた。

今年は32勝、優勝9回(12月3日現在)の実績で、「4年間で最も点数も成績も良かったです」。

昭和のビッグスターで、いみじくも同姓の山口百恵さんのよう、山口真未はキャリアハイのまま、現役に別れを告げる。