開幕戦で強豪鹿島アントラーズを撃破した清水エスパルスは、6日のJ1第2節で昇格組の福岡をホームに迎え撃つ。

昨季リーグワーストの70失点と不安定だった守備はロティーナ新監督を迎えて一気に引き締まった印象。3-1で逆転勝ちした鹿島戦ではセットプレーから1失点したが、補強の目玉だった日本代表GK権田修一(32=前ポルトガル1部ポルティモネンセ)の好守とともに、前線の外国人アタッカー2人の労を惜しまない守りも目立った。

来日2年目で1アシストのFWカルリーニョス・ジュニオ(26)はチーム最多6回のタックルを記録。J1デビュー戦で1ゴールを挙げたFWチアゴ・サンタナ(28=前ポルトガル1部サンタクララ)もフィジカルの強さを見せ、チーム2位となる4回のボール奪取を試みた。新型コロナウイルスの影響で多くの外国籍選手の入国が遅れている中、清水のブラジル人FW2人は開幕から献身的。攻守両面で奮闘した。

実績十分な新指揮官は開幕戦後、「全員が集中力を保ち、高いパフォーマンスをしてくれた。ゴールは決められたが、良い守備を見せてくれた」と話した。攻撃サッカーを掲げながら攻守に安定感を欠いた昨季とは違い、組織的な守りで逆転勝ちにつなげた。

昨季は先制点を許すと逆襲する力はなく、被先制試合(20試合)はわずか1勝。それが今季は開幕戦でいきなり苦手の鹿島に逆転勝ち。新指揮官の下、変貌を遂げようとしているチームは、2007年以来14年ぶりとなるリーグ開幕2連勝を狙う。【石川秀和】

鹿島対清水 後半32分、ゴールを決める清水FWサンタナ(2021年2月27日撮影)
鹿島対清水 後半32分、ゴールを決める清水FWサンタナ(2021年2月27日撮影)
カンボジア応援ロゴを載せたJ1清水のユニホームを紹介する山室晋也社長。左はタイカの鈴木大登社長(共同)
カンボジア応援ロゴを載せたJ1清水のユニホームを紹介する山室晋也社長。左はタイカの鈴木大登社長(共同)