第101回全国高校サッカー選手権は12月28日に開幕し、首都圏9会場を舞台に来年1月9日の決勝まで熱戦が繰り広げられる。
FIFAワールドカップ(W杯)カタール大会でクローズアップされたPK戦だが、それは高校サッカーにつきもの。日本代表はW杯のPK戦で合計8人が蹴り、Jクラブのユース出身者4人が全員失敗しているのに対し、高体連出身者4人は全て成功というデータが話題になった。
また、PK戦でよく語られるデータが「先攻有利」。ただ、最近の統計を見ると、そうとは言い切れなくなっており、高校選手権では前回の100回大会で先攻チームが1勝6敗と大きく負け越し。敗れた6チームのうち、重要とされる1番手のキッカーが××○○○○で、リードを守り切れずに逆転されたのが4試合もあった。今大会も「後攻有利」の傾向は続くかどうか。
W杯でも32チーム参加となった98年フランス大会から10年南アフリカ大会まで10勝1敗と圧倒的に「先攻有利」だったが、14年ブラジル大会以降は4勝9敗と負け越し。日本もカタール大会のクロアチア戦で先に蹴った南野が失敗してそのまま敗退。決勝のアルゼンチン-フランス戦も後攻のアルゼンチンが制すなど「後攻有利」の傾向となっている。
PK戦は記録上、引き分け扱いとなり、「運」として片付けられることもある。だが、次戦に進むルールとしてある以上、その準備は必要。以下、高校選手権での都道府県別PK戦勝率ランキングをまとめてみた。
栃木県勢は矢板中央(6勝1敗)や今大会出場の佐野日大(4勝1敗)などの強さが際立つ。山梨県勢も20年度優勝の山梨学院が通算4勝1敗とPK戦を得意にしている。W杯でPKを成功した日本代表FW浅野拓磨の出身校、三重の四日市中央工も12勝5敗(今大会の三重の代表は津工でPK戦経験なし)。その対策を進めているチームがあることが分かる。
<都道府県別PK戦勝率ランキング>
75.0% 栃 木 15勝5敗
71.4% 高 知 5勝2敗
69.6% 山 梨 16勝7敗
68.4% 三 重 13勝6敗
66.7% 愛 媛 8勝4敗
65.0% 埼 玉 13勝7敗
65.0% 兵 庫 13勝7敗
63.6% 沖 縄 7勝4敗
62.5% 青 森 10勝6敗
61.1% 宮 崎 11勝7敗
60.0% 北海道 12勝8敗
60.0% 長 野 6勝4敗
57.1% 東 京 24勝18敗
57.1% 滋 賀 8勝6敗
56.3% 群 馬 9勝7敗
55.6% 茨 城 10勝8敗
55.6% 山 口 10勝8敗
54.5% 山 形 6勝5敗
53.8% 広 島 14勝12敗
52.9% 福 井 9勝8敗
52.4% 石 川 11勝10敗
50.0% 長 崎 10勝10敗
50.0% 熊 本 9勝9敗
50.0% 宮 城 7勝7敗
50.0% 富 山 6勝6敗
47.8% 京 都 11勝12敗
47.1% 鹿児島 8勝9敗
46.4% 千 葉 13勝15敗
45.5% 福 島 10勝12敗
44.0% 神奈川 11勝14敗
42.9% 島 根 3勝4敗
42.3% 静 岡 11勝15敗
42.1% 岡 山 8勝11敗
41.7% 和歌山 5勝7敗
40.0% 奈 良 6勝9敗
40.0% 福 岡 6勝9敗
38.9% 愛 知 7勝11敗
38.9% 徳 島 7勝11敗
37.5% 新 潟 6勝10敗
33.3% 大 分 5勝10敗
31.8% 大 阪 7勝15敗
30.0% 秋 田 3勝7敗
27.3% 岐 阜 3勝8敗
27.3% 佐 賀 3勝8敗
25.0% 香 川 2勝6敗
22.2% 鳥 取 2勝7敗
21.4% 岩 手 3勝11敗