第92回全国高校サッカー選手権(12月30日開幕、東京・国立競技場ほか)の組み合わせ抽選会が18日、東京都内で行われ、初出場の札幌大谷(北海道)は12月31日の1回戦で神戸弘陵(兵庫)と対戦することが決まった。今大会用に4-4-2の「必勝システム」を継続。過去2度の総体で果たせなかった全国大会での初ゴールと初勝利を狙う。

 標的が8度目出場の実力校に決まっても、田部学監督(39)はひるまなかった。「強い相手ですが、チャレンジャーとして立ち向かいたい」。神戸弘陵は13年ぶりの選手権だが、県予選6戦24得点。1試合平均4ゴールと攻撃力が高い。それでも、10月の道予選直前に行った関西遠征では大阪桐蔭などと対戦。「神戸弘陵とは対戦していませんが、関西の雰囲気は感じています。臆(おく)することなく戦えます」と自信を込めた。

 対策も着実に進む。道予選決勝の帯広北戦では、それまで4-2-3-1だった布陣を急きょ、4-4-2に切り替えて3ゴールを挙げた。それを全国舞台でも継続させ、中盤の富田隼輔(2年)を前線に上げて、FW村松謙(3年)と2人でゴールをもくろむ。村松は「コンビネーションは確実に良くなっています」と手応えを口にした。

 12月20日から2泊3日の関東遠征を実施。1度帰札して26日に東京入りし、Jリーグ下部組織や大学チームなどと練習試合を行い、本番を迎える。初戦翌日の元日は国立競技場で天皇杯を観戦。「国立でプレーしたいですけど、まずは1勝」とゲームキャプテンのDF葛西恭平(3年)は、道勢過去2勝6敗と分が悪い兵庫勢撃破へ力を込めた。【中島洋尚】