【ジャカルタ22日=岡崎悠利】アジア大会に参加しているU-21(21歳以下)日本代表の森保一監督が23日、現地で50歳の誕生日を迎える。節目のこの日、育った長崎市内では森保監督の愛称を店名に冠した居酒屋「ぽいち」が開店する。店長の樋口紀彦さん(48)は森保監督の幼なじみで、小学生時代から長崎日大高までともにプレーした仲間。A代表との兼任監督という重責を担う旧友に、長崎からエールを送った。

 ジャカルタ近郊の比較的整ったピッチで、現地入りから10日目で初めて行えた実戦練習。気温約31度と暑い練習場に森保監督の声が響いた。サッカーへの情熱は50歳を迎えても変わらない。そんな指揮官と幼少期からともに過ごした樋口さんは「今も昔も変わらない。とてもアクティブで、頼まれごとにはすぐに動く人。年下にも親しくしてくれた」と人柄を語った。

 長崎市深堀小のころから、1学年上だった森保とボールを蹴った。森保は仲間が試合でラフプレーにあったときにはやり返しにいくほど正義感が強かったという。チームを引っ張る存在だった森保について「後輩にも気を使っていた。ずっと一緒にいたし、今もすごく尊敬しています」と話す。高校を卒業して互いに多忙になった今も、新年の初蹴りで近況を語り合う。

 そんな間柄の樋口さんが今日23日に開店する立ち飲み居酒屋の名前は「ぽいち」。森保監督の愛称だ。今年1月に店を出す計画を話し「ぽいちの名前をもらってもいいか」と相談。本人の快諾を得た店名だ。実は地元での愛称は「モリモリ」だったが、多くの人が分かるように「ぽいち」を選んだ。店内には森保監督の現役時代のユニホームも飾られている。民放局で日本代表の試合がある日には店内のテレビに映し、応援するつもりだという。樋口さんは「今は1人のファンのようなもの。これからも、ぶれることなく頑張ってほしい。それだけです」とエールを送った。