日本代表が、ワールドカップ・ロシア大会前最後の実戦となった国際親善試合パラグアイ戦で、MF乾貴士(30=ベティス)が後半6、10分と2ゴール決める大活躍。3戦目となった西野ジャパンは待望の初ゴール&初勝利を挙げた。

 日本はMF香川真司(29=ドルトムント)が、17年10月6日のニュージーランド戦以来、代表で約8カ月ぶりに先発に名を連ね、トップ下に入ったが、開始42秒で右サイドを割られ、クロスボールを上げられる不安な立ち上がりとなった。同1分、乾が左サイドから切り込んでシュートしDFに当たったこぼれ球を、MF山口蛍(27=セレッソ大阪)がシュートも、大きく枠を外した。

 日本は前半11分、乾が中央から通したスルーパスに香川が反応したものの、追いつかず決定機を作り出せなかった。

 迎えた前半32分、日本が先制を許した。右からのスローインをクリアしたが、こぼれ球をゴールを背負ったMFオスカル・ロメロに左足で頭上にトラップされると、ターンして右足でゴール右に蹴りこまれた。許したくない先制ゴールを割られ、西野朗監督(63)は左手をあごに当てて、ぼうぜんと立ち尽くした。

 後半40分には、MF柴崎岳(26=ヘタフェ)がゴール前やや左から右足でFKを蹴ったが、惜しくも枠を外した。

 日本は後半、GK東口順昭(32=ガンバ大阪)に替えてGK中村航輔(23=柏レイソル)、DF遠藤航(25=浦和レッズ)に替えてDF酒井宏樹(28=マルセイユ)をピッチに送り込んだ。

 そして同6分、ついに同点に追いついた。オーバーラップしたDF昌子源(25=鹿島アントラーズ)のパスを受けた香川が、左サイドから中に切り込んできた乾にダイレクトでパス。受けた乾は、香川とクロスするようにゴール正面にドリブルし、そのまま右足でゴールを決めた。

 後半10分、日本が2点目を決めた。FW武藤嘉紀(25=マインツ)が右サイドから中央に出したパスを、香川が右足かかとで1タッチすると、走り込んだ乾が右足で合わせて、この日2点目。2発決めた乾がベンチに駆け寄ると、選手たちは歓喜に湧いた。

 後半32分には、柴崎の右CKをパラグアイFWフェデリコ・サンタンデルがオウンゴールして3-1。日本は終了間際に1失点したが、同ロスタイム1分に香川がDFをかわし、股を抜くシュートで4-2。西野ジャパンが、ワールドカップ前最後の実戦で、3戦目にして、ようやく初勝利を決めた。