森保ジャパンの主将に就任したDF吉田麻也(30=サウサンプトン)が、16日のウルグアイ戦に向けて気を引き締めた。

10年からずっとMF長谷部誠が担ってきた主将。吉田が招集されなかった9月はMF青山敏弘が担ったが、22年カタール大会を目指す日本代表の大黒柱として吉田が託された。過去ゲーム主将を務めた経験はあるが、ウルグアイ戦で出場すれば、チームの主将としては“初陣”となる。FIFAランク5位の強豪を相手に「我慢する時間もあると思う。踏ん張れるか」と話した。

6月のW杯ロシア大会を終え、長谷部が代表引退を表明。合宿地のロシア・カザンで吉田は涙を見せた。「本当にすばらしいキャプテンで。7年半、彼と一緒にやってきましたけど、あれだけチームのことを考えてプレーできる選手は少ないでしょうし。ずっと彼を見て、学ぶことがたくさんあった」。本当に長い期間を過ごしたリーダーの最後。覚悟はしていたが、それでもさびしかった。

キャプテンマークは青山、そして吉田へと受け継がれる。「どうあがいても、長谷部誠にはなれない」とロシアで話していた吉田は覚悟を決めた。「自分が信じる形でチームを引っ張りたいと思う」。少ない言葉に思いがこもった。

W杯を終えてから、ずっと来年1月のアジア杯で勝つことを考えて過ごしてきた。「(アジア杯まで)残り3試合しかない」と、ベテランの域に入った吉田の視線はチーム全体と未来に向いている。「少しでもチームのベースを作りたい」。東京五輪世代のMF堂安ら、若い選手も一気に増えた。吉田のリーダーシップにかかる期待は大きい。