日本代表DF長友佑都(32=ガラタサライ)が不発の攻撃に苦言を呈した。

トリニダード・トバゴに0-0。初テストの3バックは無失点の守備に手応えも、シュート25本が空砲の攻撃には課題を残した。国際Aマッチ出場数を単独3位の117試合とした長友は「0点は重く受け止めないといけない」。9月から始まる22年W杯カタール大会アジア予選へ警鐘を鳴らした。

DF長友佑都(32=ガラタサライ)が、不発の攻撃陣に苦言を呈した。打っても打っても得点は刻まれない。シュート数は相手の5本に対し25本と圧倒。しかし結果は0-0だ。警鐘を鳴らしたのが、この試合で日本の国際Aマッチ出場数が単独3位の117試合となった長友だ。

川口、岡崎をかわす偉大な出場数に「1位じゃないからうれしくない」という長友は、3バックで無失点の守備に「脳が疲れた。(3バックの)オプションを持てることは間違いなく強みになる」。その上で攻撃には「0点は重く受け止めないといけない」とし、「決められなかったことだけが課題かな」と言った。

9月に始まるW杯アジア予選。引いて徹底的に守りにくる格下の相手を想定した場合、大きな課題を露呈した。

新システムは発展途上。チーム最多7本のシュートを放ち、攻撃をけん引したMF中島は「シュートをたくさん外した。反省して引き続きトレーニングしたい」。MF堂安は「もう1人絡んでほしい感じがした」。途中出場のMF南野も「システムが変わって難しい中、(無得点は)何が理由やろ。いい経験にして改善していかないといけない」。シュート数が示す通り、攻撃の形は作った。あとは日本の永遠の課題といえるフィニッシュだけ。

長友は「根性論だけではうまくいかない。あれだけチャンスを作って0点。トッププレーヤーとしてありえない」と厳しく断じた。「代表は常に結果が求められる」。10年以上、日本代表の主軸として君臨する長友だからこそ、言葉は重い。新たなシステムの可能性とともに、日本の課題は広がった。【実藤健一】