C組首位ウルグアイ(FIFAランキング8位)の南米最強2トップが、20年ぶり招待出場の日本(同26位)に襲いかかった。

FWルイス・スアレス(32=バルセロナ)が、あいさつ代わりとばかりに日本を脅かした。開始1分過ぎに、いきなり初シュート。中盤で日本のボランチ板倉がトラップミスしたボールを奪いざま、右足でロングシュート。クロスバーをわずかに越えたが、GK川島も冷や汗をかいた。

13分には高速カウンターから決定機。日本のCKをはね返し、FWエディンソン・カバニ(32=パリサンジェルマン)が右サイドを破る。ワンツーパスで抜けてゴールライン際から右足クロスを上げると、中央で待っていたスアレスが頭を合わせた。しかし、GK正面。フリーすぎたからか、スアレスは悔やむ表情を見せてカバニに右手を挙げ、日本は救われた。この2人の2トップが最後まで日本の脅威であり続けた。

25分に先制点を許したものの、直後の29分にカバニが日本のDF植田から受けたシュートブロックで倒され、主審がVARで確認。PKと認定され、キッカーを務めたスアレスが右足でゴール右に蹴り込んだ。

1-1とした後も猛攻を重ね、36分にはカバニの左足ミドルシュートがクロスバーを直撃。38分にもカバニの右足シュートがDFに当たってゴールの枠ギリギリに飛んだ。

再び1点を追う形になった後半21分には、また追いつく。左CKのニアサイドにDFホセ・ヒメネス(24=アトレチコ・マドリード)が飛び込み、頭でコースを変えてゴール右に流し込む。まだ若く、市場価値(トランスファーマーケット調べ)ではスアレスとカバニを抑えてトップの7000万ユーロ(87億5000万円)を誇る男がスコアを戻した。

勝ち越し点を奪おうと、35分にはDFカセレスの左クロスに、スアレス。力強く首を振って頭で合わせたボールはクロスバーをたたき、ゴールを逃す。シュート数は速報値で29本-12本と圧倒したが、その後は体を張ってゴール前に人数を割いた日本相手にゴールを奪えない。数々の決定機をつくりながら日本にリードを許していたウルグアイが何とか追いつくことで、大会最多15回の優勝を誇る意地を示した。