日本(FIFAランク28位)は国際親善試合コートジボワール(同60位)戦で、途中出場のDF植田直通(25)の劇的な国際Aマッチ初得点で1-0で勝ち、今年の2戦目で20年初勝利を挙げた。

途中出場のDF植田が決めた森保ジャパン20年初ゴールの裏には、主将のDF吉田の“アシスト”があった。後半ロスタイムの右からのFK。吉田は「特にアフリカ勢にありがちなのが、ボールウオッチャーになってファーサイドが空く傾向。残り時間が少なくて集中力を欠く可能性が高い」と、キッカーのMF柴崎に遠いサイドにボールを入れるよう伝えていた。

主将の言葉通り、柴崎は逆サイドへふわりとしたボールを入れた。植田のマークについていた相手DFは文字通り「ボールウオッチャー」状態で、大外から回り込む植田を見ていなかった。植田にとって出場2分での待望の代表初ゴールが決勝点に。日課としてきたヘディング練習の成果が出たことに「ひとつ結果が出たので自信につながるし、これから成長していける」と自信を深めたようだ。

セットプレーの練習は試合前日のみだったというが、キッカーの柴崎とは13年から4年間ともに鹿島アントラーズでプレーした間柄。植田は「岳くん(柴崎)に感謝したい。息はピッタリだった」と胸を張った。記録上のアシストは柴崎だが、経験豊富なセンターバックの先輩の“アシスト”も受けた初ゴールだった。【杉山理紗】