日本代表の主将でDF吉田麻也(33=サンプドリア)が11日、12日のW杯アジア最終予選オーストラリア戦に向けオンライン取材に応じた。既に2敗を喫し、背水の陣でオーストラリア戦を迎える。吉田は、W杯出場は、日本のサッカーの将来とサッカーに携わる人々すべての死活問題と位置づけ、プレッシャーを力に変えて戦う強い覚悟を口にした。

吉田の一問一答は以下の通り。

-オーストラリア戦のポイントになる部分は

吉田 まずは自分たち、もちろん相手もそうだが自分たちも積極性を取り戻さなければならない。選手間の距離感ですね。リンクしていると思いますが、距離感が悪いとボールを失いたくないからセーフティーな選択になって怖さが出なかったり。特にサウジアラビア戦は後半の50~70分ぐらいまでですね。ボールが後ろに行く回数が多くて。最初のタッチで後ろに行くのは非常に良くないですし。相手は、ここぞとばかりに勢いを持って来ていたなあとあらためてビデオを見て思った。ピッチの中でも感じていましたけど。そこの積極性を取り戻す。そのために選手間の距離が大事になる。常にボールを持ったときに、2つ、3つのオプションがあるような状態をつくり出さなくてはいけない。そこをうまくやるためにどうするかを今、やっているところです。

-各選手が「立ち位置」を課題に挙げているがこれは中長期の課題。課題と短い時間でできること。

吉田 課題としては形を持つことでしょうね。アジア杯とか、これまでの試合で良かった時は、距離感も良くて、特に中島選手とか南野選手が狭いスペースでも前を向けたり、コンビを作れる選手が生きていたと思う。今はそれが欠けている。そこの形を作る。そこのある程度、ここに入ったらこうするのを少し構築しないと。ボールを持って「さあどうしよう」で局面局面で続いていると、テンポが上がらない。テンポが上がらないと相手も守りやすい。大きな課題ですよね。2点目(短い時間でできること)は、距離感を取り戻すためにサポートのスピードを速くしないといけない。1歩、2歩の違いで全然、変わってくると思う。そこのサポートの距離感を良くすれば。あとは、テンポが上がっていれば、少しずつパスが成功していけば自信を取り戻せると思う。積極性を取り戻す取り組みは、小さな成功体験を積み重ねないといけない。試合の中で、テンポよくボールを回してゲームを支配する時間を長くしてリズムをつくることが大事。特にホームですし、オーストラリアとはいつも拮抗(きっこう)した試合になる。うまくそこでゲームをリードして支配しないといけない。

 

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