日本代表の主将でDF吉田麻也(33=サンプドリア)が11日、12日のW杯アジア最終予選オーストラリア戦に向けオンライン取材に応じた。既に2敗を喫し、背水の陣でオーストラリア戦を迎える。吉田は、W杯出場は、日本のサッカーの将来とサッカーに携わる人々すべての死活問題と位置づけ、プレッシャーを力に変えて戦う強い覚悟を口にした。吉田の一問一答は以下の通り。

-最終予選プレッシャーがかかる。余裕や遊び心がなくなってるように見える。力のある選手がこれだけそろっている。普通にやればいいと思うが

吉田 余裕があるかどうかは何とも言えない。余裕あるプレーをする、楽しむのはまず、ファイトするベースがあって、そのベースの上にあるものだと思う。まず、そのベースを取り戻さなくてはいけない。ミスしたらボールを奪うまで取り返しにいくとか、1つ1つの球際に負けないのは根本になければいけないもので。それがあってからこその次の余裕が生まれたり楽しむことにつながる。よく、学生時代は先生にも言われた。「楽しむをはき違えるな」と。楽しむためにはファイトしないといけないと思っているし。それは当たり前のこと。ただ、おっしゃっている意味も分かるし、それこそ本田さんが言っていたように、こういう状況を楽しむのも大切だと思いますけど。一方で、この責任をしっかり受け止めて、自分たちがまいた種なので。自分たちが取り返さなくてはいけないことも肝に銘じて戦わなければいけない。

-経験ある選手は今の状況を重く受け止めているが、若い選手からは前向きな発言が出ている。吉田選手が、普段の練習の中で若手のアグレッシブさを感じているか。

吉田 もちろん感じています。非常に雰囲気はいいと思う。チャンスをつかみたいと思っている選手の気持ちも非常に分かるし。本来であれば、経験や年齢が上の選手がチームを引っぱって若手は自分のパフォーマンス、アピールだけに集中できるような環境をつくらないといけない。この3試合でこういう状況になって、いろんなことを若い選手も考えなければいけない立場になってしまっているのは本当に申し訳ないと思う。一方で、これが日本代表で最終予選を戦う意味を肌で感じていると思うので。もちろん、自分のこともアピールしてほしいと思っていますし、同時に自分たちに結果が日本のサッカー、将来に直結するということを理解しないといけないと思っている。本当に、W杯に出る、出ない、は、僕たちだけでなく、サッカーに携わるすべての人たちの死活問題になる。この1戦の意味は非常に大きいし、1戦1戦の意味も非常に大きいし、予選突破の意味も非常に大きい。それだけのものが、自分たちの背中にのしかかっているのは感じろとは言わないが、のしかかっているのは事実。そのプレッシャーを力に変えていかないといけないなと思っています。

-組み立ての課題で約束事の構築を話していたが。その課題は、森保監督は縛らない形でやりたいと考えているようだが、選手から「約束事を決めよう」という働きかけはしてきたか

吉田 タイミングタイミングで、それ(約束事)もある方がいいし。自由なスタイルもある方がいいと。そのバランスは大事だと何度か話はしている。僕からもしていますし。監督も一方通行でなく、僕も言うし、監督の意見もあるし、というのでやりとりは数回しました。

 

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