22年ワールドカップ(W杯)カタール大会アジア最終予選で日本との対戦を残しているオーストラリア代表が「秘密兵器」を招集した。グラハム・アーノルド監督は17日、24日・日本戦(シドニー)、29日サウジアラビア戦(ジッダ)のメンバーを発表。ウルグアイの世代別代表でプレー経験があるFWブルーノ・フォルナローリ(34=オーストラリア1部パース・グローリー)が名を連ねた。

フォルナローリはナシオナル(ウルグアイ)やサンプドリア(イタリア)、パナシナイコス(ギリシャ)などを経て、15年夏にオーストラリア1部メルボルン・シティーへ加入。同クラブとパースの2チームでリーグ戦138試合で81得点を挙げている点取り屋だ。

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同国の市民権を得たばかりで、まだ国際サッカー連盟(FIFA)からの承認は得られていない。だが日本戦には間に合う見通しだ。フォルナローリの代表入りに関しては「日本の天敵」と呼ばれた元同国代表ティム・ケーヒル氏の強い後押しがあったという。

オーストラリアは現在、アジア最終予選B組で3位。2位以内で本大会出場を決めるには日本、サウジに連勝するしかない。だがここに来て主力のムーイが新型コロナウイルスに感染しメンバーを外れた。「ようやく夢が現実になった。このような時を待っていたんだ。間違いなく自分のキャリアの中で1番の瞬間になるだろう」と意気込むフォルナローリにかかる期待はより大きくなっている。

 

◆日本のW杯出場決定条件 現在2位の日本は3位オーストラリアとの直接対決に勝てば2位以内が確定し、1試合を残して7大会連続7度目のW杯出場が決まる。引き分けると、オーストラリアとの勝ち点差は3のままW杯出場決定は最終節に持ち越しとなり、29日の最下位ベトナム戦に引き分け以上で突破決定となる。敗れると、オーストラリアと勝ち点で並び得失点差で3位に転落し、自力で出場圏内の2位以内になる可能性が消滅する。