横浜F・マリノスは16日、横浜市内で約1時間の練習を行った。実戦形式のメニューでは、DF栗原勇蔵(33)が主力組として、DF中沢佑二との元日本代表コンビでセンターバックを務めた。空中戦で強さを見せるなど、最後まで主力組としてプレーした。

 エリク・モンバエルツ監督は「経験のある選手。空中戦に強いことも分かっている。それを出してほしい。一生懸命トレーニングしているのは分かっているし、試合時間を与えることができれば」と、18日の次節FC東京戦(味スタ)では、今季初となる栗原のリーグ戦での先発起用をほのめかした。

 栗原も心身ともに臨戦態勢を整えていた。東京はFW大久保嘉人らタレント豊富な攻撃陣をそろえるだけに「90分間気の抜けない、休む時間がないようにさせてくれる相手。選手の能力ではJで1番。そういう相手とやるのは久々なので楽しみ」と、心待ちにしている。

 実は前日15日の練習後には、同じ神奈川県にある全日本プロレスの道場を訪問していた。テレビ番組の企画だったが「プロレスファンなので、恥ずかしいですけど、初めてリングにも上げさせてもらってうれしかった」と、少年のような笑顔を見せて振り返った。団体エースの諏訪魔と対面し「近くで見たらでかくて驚いた」と、184センチ、80キロの自身よりも身長で4センチ、体重で40キロも上回る元3冠王者の存在感に目を奪われたという。

 実際に技をかけたり、かけられたりといったことはなかったという。しかし、同行したチームのスタッフが技をかけられる姿を見て「うらやましいまなざしで見てました」と、心境を明かした。「楽しかった」や「刺激を受けた」と、次々と感想を述べ、充実感たっぷりの様子。今季初の3連勝がかかる状況も手伝い、燃えに燃えている。