後半開始時に交代枠を使い切った浦和は、直後の4分に負傷者が出て、まさかの2人減。数的優位に立った札幌は同18分、先発出場で再三、好機をつくっていたMFチャナティップに代わって、FWジェイを投入した。そのジェイが追加点を奪って、今季3度目の無失点試合で強敵を撃退。「疲れたり、足が止まりそうな時に見上げて、最後の力を振り絞ることができた」と都倉が語ったように、詰めかけたサポーターが強豪食いを支えた。

 エース復活に、新戦力の活躍。3戦連続の勝ち点奪取で、J1残留争いに光明が差してきた。「素晴らしい雰囲気を作ってくれたサポーターに恩返しができて良かった。後半戦、良いスタートを切れた」と四方田監督の声も弾んだ。反攻の夏が、始まる。【中島宙恵】

 ◆札幌がJ1通算40勝 29日の浦和戦で通算40勝18分け123敗(209得点374失点)となった。Jリーグ時代98年の12勝22敗を皮切りに、01年10勝5分け15敗、02年5勝1分け24敗、08年4勝6分け24敗、12年4勝2分け28敗、今季5勝4分け10敗。ちなみにJ2では、通算257勝150分け190敗。