ヴィッセル神戸のFWルーカス・ポドルスキ(32)が、チームを公式戦8試合ぶりの勝利に導いた。

 前半18分にFW渡辺千真(31)が左足アウトサイドの芸術的なゴールで先制し、後半10分にはMF大森晃太郎(25)がこぼれ球を拾って2点目をたたき込んだ。その2点にしっかり絡んだのが、愛称ポルディだ。

 前線から引いたトップ下でためを作り、鋭いパスを供給した。就任後、公式戦5戦目で初勝利を飾った吉田孝行監督(40)は「トップ下でボールが収まるから(他の選手が)安心して飛び出せる」と評価。渡辺も「(飛び出す選手の)スピードを殺さず、パスを出してくれる」と世界一流のプレーを絶賛した。

 自身が2発の鮮烈デビューを飾った7月29日大宮戦以来の勝利に、ポドルスキは久々に取材にも応じた。「アグレッシブにいけたし、運もあって点を取れて勝てた。いい試合をしてもなかなか勝てなかった。今日の勝利は、苦しい時期もあったし、すごく重要」。11位と順位は変わらなかったが超大物が生きる形を構築し、神戸の巻き返しが始まる。