監督交代の荒療治を打ったFC東京が、ベガルタ仙台を下して公式戦6試合ぶりの勝利を挙げた。

 ホーム東京は前節C大阪戦に1-4で敗れて公式戦5連敗。篠田善之前監督(46)を解任し、安間貴義ヘッドコーチ(48)が昇格した。初采配の一戦は3-4-2-1にマイナーチェンジした新布陣で臨み、ダブルボランチの高萩を中心にボールを保持したが、前半はゴールを割れなかった。

 対する仙台は前半25分に前東京のMF三田がシュートを放ったが、DFに阻まれた。J1ではアウェー東京戦に勝ったことがない仙台も、無得点で前半を折り返した。

 後半に入ると、まず仙台がチャンスをつかむ。2分にMF野津田が無回転FKでゴールを脅かすと、9分にも左足と右足で連続ミドルシュート。いずれもGK林に防がれたものの、雨中で応援するサポーターに期待は抱かせた。

 0-0で試合は進み、後半22分に東京が均衡を破った。右CKをMF太田が左足で上げると、韓国代表DFチャン・ヒョンスが飛び込んで頭を合わせる。これがゴール左に突き刺さって待望の先制点を奪った。

 追う仙台はMF梁、FWクリスランを投入。攻勢を強めて32分にはゴール正面でMF野津田がチャンスを迎えるが、左足シュートはゴール右に外れた。

 このまま東京が逃げ切って安間新監督に初勝利をプレゼント。2季連続のシーズン途中監督交代という苦境から東京が1歩を踏み出した。仙台は前節鳥栖に4-1で勝った勢いを生かし切れず、東京戦6連敗となった。