横浜F・マリノスが元U-18ロシア代表FWイッペイ・シノヅカ(22)の、今季公式戦初で大会でも初となるゴールでFC東京に完封勝ちした。

 東京の16歳MF久保建英は、トップチームの公式戦で初先発でフル出場。随所に光るプレーを見せたが、得点を挙げることは出来なかった。

 前半4分、横浜が先制した。左サイドを突破したFW遠藤渓太が思い切りのいいミドルシュートを放った。東京GK林彰洋がはじいたこぼれ球を、右サイドから詰めたシノヅカが右足で押し込んだ。

 東京の久保はトップ下に入り、この日対戦の横浜から期限付き移籍のFW富樫敬真と永井謙佑の2トップとポジションチェンジをしながら、最前線にも顔を出した。前半10分、前に飛び出したGKの背後にすかさず入り込み、決定的なチャンスを迎えたかに見えたが、ペナルティーエリアのライン付近でDFに倒された。久保は両手を広げてアピールしたが、審判は流した。同26分には50メートル5秒8の快足で知られる永井が左サイドをドリブルで駆け上がると、ピッチ中央を並走。永井がDFに阻まれてボールを失うと、こぼれ球を猛然と追った。

 この日はロンドンオリンピックにも出場した横浜MF扇原貴宏とマッチアップする機会が多く、前半36分には左サイドで競り合い、押し飛ばされたが、こぼれ球を味方が拾って前線にパスを送ると、今度は扇原をかわして抜け出すなど、やられてはやり返すせめぎ合いを展開した。

 後半9分には、GKがやや前に出たのを見て、ゴール前約30メートルから大きく浮き球を蹴り上げてゴールを狙った。同13分、2分にはには、味方が倒されてFKを得ると、自らボールに歩み寄って蹴った。

 後半43分にはドリブルで中央から抜けだし、迫るDFを振り切り、左サイドにスルーパスも、富樫のシュートはGKに阻まれた。