横浜F・マリノスはチームが生まれ変わる予感が明確にある。

 ガンバ大阪のMF藤本に60メートル弾を浴びた通算200試合出場のGK飯倉は試合後、苦笑いだった。藤本が通り掛かると、聞こえよがしに「すごいお祝いのゴールをたたき込まれました。やめてよ、同じチームの時に決めてよ」と明るく冗談。続けて「あのシュート以外はほとんど危ないところはなかった」と自信も見せた。

 今季の飯倉は2本の40メートル弾と合わせ長距離砲を3本被弾。それでも暗さがないのは、ポステコグルー監督も同じ。「チームは生まれ変わるための難しいところは乗り越えた。外から見ると分からないかもしれないが、中にいれば選手の信念も見える。あの失点も、そこだけ見ればそうかもしれないが、飯倉は勇気をもって前にポジションを持っていた」。GKが最終ラインでパス回しに参加する横浜の新しい攻撃的な布陣は、完成の域に近づきつつある。