試合終了のホイッスルが鳴ると、首位突破に盛り上がる仙台サポーターとは対照的に、FC東京サポーターからはため息がこぼれた。この瞬間、東京はA組最下位での敗退が決まった。

 既に敗退が決まった平日開催のゲーム、にもかかわらず駆けつけたサポーターに勝利をプレゼントとはいかなかった。

 前半30分、ベガルタ仙台MF永戸勝也(23)のクロスをDFがクリアミスし、オウンゴールで先制を許した。後半、「引き分けてもしょうがない」とDF吉本一謙(30)に代え、DF柳貴博(20)を投入するなど積極的な選手交代で反撃の機会をうかがった。

 注目の久保建英(16)は右MFでフル出場したが、ボールを持つと仙台の選手の激しいマークに遭った。決定機をつくれず、チームも完封負けした。

 試合後、長谷川健太監督(52)は「意地を見せることができた。応援してくれるサポーターのためにもなんとか勝利をと思ったがかなわなかった。ゴールを割れなかったのは力のなさ。もっとトレーニングをして強くならなければ」と語った。