アルビレックス新潟はカマタマーレ讃岐に2-1で勝ち、連勝を5に伸ばした。前半25分にMFカウエ(29)が右CKのこぼれ球を左足で決めて先制。8月15日に大宮から期限付き移籍してきたボランチが出場7試合目で新潟初ゴールを決めた。後半14分には相手DFに当たったもののFW田中達也(35)の追加点につながるパスも供給した。

ボールがMFカウエの目の前にこぼれてきた。前半25分に得た右CK。前に詰めていたカウエは混戦から転がってきたボールに反応。スライディングで右足を投げ出してきた讃岐のDF麻田将吾(20)がボールに触れる前に左足を振り抜いた。シュートはゴール左上に飛び込む先制弾。8月26日の第30節福岡戦から先発している新加入ボランチは7試合目で新潟初ゴールを決めた。

カウエがゴール前に顔を出し絶好の位置取りをしていたのは偶然ではなかった。「いつ動けばいいのか。どう動けばいいのか。どこにこぼれるか。ずっと練習していたことがゴールにつながった」と話した。「新潟で7試合目。チームのみんなと同じ考えを共有できるようになった」と新潟になじんでもいた。

8月15日から来年1月1日までの期限付き移籍。新潟デビュー戦となった第30節福岡戦は0-3で敗戦も、次節愛媛戦0-0のドローで7試合ぶり勝ち点(1)を奪うと、それ以後チームは5連勝。188センチ、86キロは空中戦に強く、対人にも強い。前線に上がっても全速力で守備に戻るなど献身的プレーが身上だ。「チームとしての新潟がいいな、と思うのは努力し続けていること。良くなっているチームの中にいられるのはうれしい」。大宮では今季のリーグ戦で出番がなかったカウエは新潟で輝きを取り戻した。【涌井幹雄】