ヴィッセル神戸が元スペイン代表FWダビド・ビリャ(36)の獲得を目指していることが29日、分かった。

ビリャは所属している米国MLSニューヨーク・シティの退団を表明。同日、米国メディアなどが一斉にJリーグ入りの可能性を伝えた。スペイン代表歴代最多59得点の大物FWは神戸が狙っていることが判明。10年ワールドカップ(W杯)杯南アフリカ大会を制したMFアンドレス・イニエスタ(34)と、日本で夢コンビ復活の可能性が出てきた。

イニエスタの芸術的パスをビリャがゴールにたたきこむ。そんな夢のような光景が日本で見られるかもしれない。神戸が元スペイン代表FWビリャの獲得に動いていることが分かった。

バルセロナなどで活躍したビリャは、15年から4季在籍したニューヨーク・シティの退団を表明。同時に米メディアなどが、今後の行き先としてJリーグが有力と一斉に報じた。スペインの地元紙は「あと1年は高いレベルのプレーができる。ただまだ(移籍先が)どこかはいえない」とのコメントを伝えた。スペイン代表最多59得点の大物を狙うのは、イニエスタ獲得に成功した神戸だった。

三木谷会長の肝いりで、アジア制覇を大目標に「バルサ化」を進める神戸。今季も大改革の手を打ち続けてきた。イニエスタ獲得をはじめ、シーズン途中にフアンマヌエル・リージョ監督新体制へ。さらにイニエスタらを育てたアルベルト・ベナイジェス氏らを招き育成部門を強化。元バルセロナのDFアドリアーノ・コレイア(ベシクタシュ)獲得も目指している。

その流れは止まらない。イニエスタの加入効果もあり、一時は4位まで躍進したが今季1試合を残して11位。クラブが目標に掲げたACL出場圏3位内に届かなかった。来季こそ-の補強の中で、目玉となるのがビリャか。クラブ関係者は今オフに向け「サプライズがある」と予告していた。

ビリャは、12月3日に37歳の誕生日を迎え、年齢だけが不安要素だが、来日1年目の34歳イニエスタの活躍を見れば、培ってきた経験と技術、能力で補う可能性は十分にある。何より10年W杯でスペインを世界一に導いた両雄。そのコンビ復活が日本で見られるとなれば、夢であふれている。

関係者によると、複数年契約で年俸は5億円程度を提示という。同じ世界一メンバーのFWフェルナンドトーレスもサガン鳥栖に在籍。3人競演の可能性もある。Jリーグが世界から注目される存在が、またも海を渡ってやってくるのか。神戸がオフの主役に躍り出る。

◆ダビド・ビリャ 1981年12月3日、スペイン・ラングレオ生まれ。01年6月17日に当時スペイン2部ヒホンでトップデビュー。03年夏にサラゴサへ移籍。05年夏から5シーズン過ごしたバレンシアで活躍し、10年夏に名門バルセロナへ。その後、アトレチコ・マドリードとオーストラリアAリーグのメルボルン・シティを経て、15年から米MLSのニューヨーク・シティでプレー。4シーズン目の今季を最後に退団を発表した。スペイン代表では05年2月9日のワールドカップ(W杯)欧州予選でデビュー。10年のW杯南アフリカ大会では5得点を挙げて最多得点を挙げ、優勝に貢献。代表通算98試合に出場し、同国最多の59得点。