青森山田MF檀崎竜孔(3年)が選手権初ゴールを決め、勝利に導いた。

今季のU-18プレミアリーグEAST16得点で得点王。前日2日の初戦では6-0の大勝ながら自身は無得点だっただけに「注目されている中で決めきれなくて悔しかった。大事な試合で山田の10番として仕事ができて良かった」と安堵(あんど)の表情を見せた。

1-0の前半23分、縦パスを受けてからの技術は抜群だった。「すぐにシュートを打とうと思ったけれど、もっとゴールに近づけるかなと思った」。瞬時の判断で2人の守備陣を左右の足でかわすと、右足で流し込んだ。スタンドの声援に向けて投げキッス。J1札幌に内定しており「選手権優勝を手土産に、次のプロの世界でプレーしたい」。16年度に1年生で優勝した経験も生かし、まだまだ得点を量産するつもりだ。

14年から17年まで全国中学総体4連覇した青森山田中でも主将を務めるなど、仲間の先頭に立ってきた。今大会は3学年の歴代主将がメンバー入り。1学年下のMF武田英寿(2年)が先制点をFKでアシストすれば熱い抱擁。緊張が見られた2学年下のDF藤原優大(1年)には「もっと思い切ってやっていいぞ」と声をかけ、藤原の3点目を“アシスト”した。

檀崎は「3世代そろった中で、自分が手本にならないといけない。自分がそうだったように、優勝する喜びを味わってもらうことが次世代にもつながる」。得点だけでなく、タイトル獲得への役割も分かっている。【鎌田直秀】