J1大分は8日、大分市内で新体制を発表。湘南から新加入のFW高山薫(30)が新天地でのJ1残留へ奮闘すると誓った。

昨季まで湘南で3年連続主将を務め経験豊富なストライカー、高山には、湘南残留の選択肢もあったが、勧誘に「一番熱心だったのが大分」とし、完全移籍を決意。9日の始動を前に「大分と湘南はいい所が似ている。自分も成長できると思う大分でチームの力になりJ1残留できるようにしたい」と意気込んだ。

17年3月末、右ひざ前十字靱帯(じんたい)の大けがを負い、全治8カ月で離脱する悔しさを味わった。

加えて昨季は、リーグ戦22試合に出場したが、プロ8年間で初の無得点に終わった。振り返って「力及ばずでした」と悔しさを隠さず、消化不良に終わったシーズンだった。

それでも昨年のルヴァン杯決勝では、自慢のハードワークで初優勝に貢献した自負があり「まだまだやれる自信がある」。心機一転。新たな挑戦を選んだ。

大分は、昨季4人が2ケタ得点するなどJ2では1位の76得点。超攻撃サッカーでJ1へ自動昇格した。

今季はさらに、J2得点ランク2位22得点のFWオナイウや同6位12得点のMF小林も加入。破壊力が増すだけに、高山も「1対1は負けない。豊富な上下運動で得点やアシストができたら」と気合十分だ。

今季スローガンは「勇気を持ってJ1に挑戦し、結果を残していく」という意味を込め「勇猛果敢」となった。

片野坂知宏監督(47)が「目標はJ1残留、勝ち点は45を取りたい」と掲げた今季へ、プロ8年でJ1通算152試合19得点のストライカー・高山がけん引する。【菊川光一】