J1ジュビロ磐田MF中村俊輔(40)が、プロ23年目のスタートを切った。14日、磐田大久保グラウンドで始動。約700人のファンやサポーターが見守る中、約1時間半のフルメニューを消化した。オフ中にクラブとの契約を更新した司令塔は「やめていく戦友もいる中で、オファーをもらえることはありがたい。感謝の気持ちだけでなく、プレーで恩返しがしたい」と、加入3年目の決意を口にした。

昨季は古傷を抱える右足首の手術に踏み切るなど、4度離脱。リーグ戦の出場は16試合にとどまり、1997年のプロ入り後、年間を通じて初めて無得点に終わった。チームもプレーオフの末に、辛くもJ1残留を果たした。その現実も踏まえ、中村は「反省をして訂正しただけでは、去年と横ばいになってしまう。『悔しい』という思いをバネにしてやっていきたい」と逆襲を誓った。

6月24日には41歳になる。今オフ、ともに日本サッカー界をけん引してきた中沢佑二氏(40)楢崎正剛氏(42)小笠原満男氏(39)が現役を引退。J1では、最年長プレーヤーとなった。「背中で見せられる部分は少なくなってきた。でも、自分にしかできないプレーはある。『こうなってしまうんじゃないか』という自分の中での予想を覆していきたい」と決意を新たにした。【前田和哉】