2季ぶりのJ1昇格を目指すヴァンフォーレ甲府が28日、宮崎で2次キャンプをスタートさせた。静岡キャンプを打ち上げ、2日のオフをはさみこの日に宮崎入り。29日の鹿島アントラーズの練習試合に向け、移動直後にもかかわらず、ミニゲームなど約1時間半にわたり体を動かした。伊藤彰監督は「気持ちと体の刺激を入れておこうと」と意図を明かした。

今季からJ2の徳島ヴォルティスからFWウタカらが加入し、静岡での1次キャンプは戦術面の落とし込みに重点を置いた。宮崎での2次キャンプは鹿島、町田、大宮との練習試合が組まれている。指揮官は鹿島戦の狙いを「守備」とし「相手は強く、守備的な部分が出てくる。クロスの対応、最後で体を張れるかなどをテーマにしていきたい」。さらに「勝ち点を稼ぐ戦い方ができないといけない。失点は0では最低条件」と目標に掲げた。

昨季のクラブの最後の公式戦は天皇杯準々決勝で鹿島戦だった。数的不利を突かれ失点し、0-1で敗れている。伊藤監督は鹿島の試合巧者ぶりを挙げ「そこを肌で感じられるのは大きい。その中で失点を抑えることができれば自信にもなる。胸を借りるすごくいい相手」と話す。今季のJ2は、柏レイソルが降格し、J1経験クラブが数多くひしめく厳しい戦いが予想される。伊藤監督は「去年も難しかった。どこで勝ち点を拾うか、波に乗るかが大事。初戦の10試合はすごく大事になる。スタートダッシュは絶対的に必要。最初が肝心」と見据えていた。