メルボルン・ビクトリーMF本田圭佑(32)が、広島戦後に現在のJリーグについて自身の考えを語った。

元スペイン代表アンドレス・イニエスタが神戸に加入したことを受け、現在は神戸の試合を見ることもあるという。世界最高峰の選手が続々と来日していることについて「(楽天社長の)三木谷さんのような人が、Jにとってものすごくありがたい動きをしてくれている」と、Jリーグのさらなるレベルアップにつながる期待感を口にした。

一方で、現在Jリーグでプレーしている選手に海外挑戦を勧める意見は変わっていない。この日、久々に日本クラブの広島と対戦。「これだけを見ても全部はわからない」としつつ、続けた。

「自分が(名古屋に)いたときから、あまりスタイルは変わっていない。『相手が嫌なことをする守備』とか。戦術的には成熟していないという印象…なんと表現したらいいかわからないけれど。攻撃はいいけど、守備で色を出すチームが増えても(いい)」

守備に力を注ぐことで、やりたい攻撃ができなくなるリスクがあることは承知している。「そこを挑戦しないと、1歩、2歩、3歩、次元が違う選手にはなっていけない」。

イニエスタを始めとしたトップクラスの選手が在籍するようになったのは確実な進歩。それもふまえた上で、「ドイツみたいに移籍せずに自国でプレーしてもW杯優勝を目指せるリーグになるにはまだ時間がかかる」と率直な感想を口にした。

本田が出場を目指す東京五輪(オリンピック)世代からはDF板倉滉やMF中山雄太らが、続々と海外挑戦を始めている。「(若手選手が)Jに居座るのはまだ早い。海外で経験を積んだほうが伸びるでしょう」。将来有望な後輩の飛躍にも期待を込めた。