“御前試合”で3試合ぶり勝利に導く。コンサドーレ札幌は6日、ホームの札幌ドームで大分を迎え撃つ。先月の国際親善試合キリンチャレンジ杯で初めて日本代表入りしたFW鈴木武蔵(25)が、日本代表の森保一監督(50)が視察予定の一戦で、チームの連敗を2でストップさせる。

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札幌の勝利には、この男の得点が必要だ。鈴木は5日、札幌ドームでの前日練習後に充実した表情を浮かべて言った。「いい準備ができました。この1週間で球際、走ることへの意識はチーム全体でできていた。練習の質もすごく高くて、ハードにできていた」。今季勝利した2試合で得点しているのが鈴木だ。一方、無得点の試合は敗れている。自らがゴールを決めれば、2連敗から脱することができるはずだ。

大分戦には森保日本代表監督が視察に訪れる予定。6月には国際親善試合や南米選手権が控えている。再び代表に招集されるためには、好プレーで印象を残したい。「どんな試合でも自分のプレーをやりたい。札幌でやっていることをしっかり出せればいいと思う」と、意識することなく臨むつもりだ。代表合宿終了前には同監督から「『チームに帰って、ミシャさん(ペトロビッチ監督)のもとでプレーをしていれば間違いないから、札幌でしっかりやって欲しい』と言われた」という。

2試合連続で4バックのチームと対戦し、守備を崩せず連敗。今節は互いに3-4-2-1のミラーゲームが予想される。「1枚(守備を)はがせたらビッグチャンスになる。どれだけはがせるかが大事」と見据えた。

チームとしては大分とのJ1での対戦は08年のみで1分け1敗で未勝利。だが、6季ぶりにJ1復帰した昇格チームを相手に、昨季4位としても勝ち点3を逃したくない。ペトロビッチ監督からは「連敗しているからと言って下を向く必要はない。自分たちがやってきたことをしっかり見つめて、自信をもって次の試合に向かっていくことが重要」と鼓舞された。最後に鈴木は「(ゴールは)もちろんです」と自らにプレッシャーをかけた。【保坂果那】