日本代表MF久保建英(18=FC東京)が今夏、クラブワールドカップ(W杯)3連覇の超名門レアル・マドリード(スペイン)に日本人で初めて完全移籍する。

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世界一のサッカークラブが、日本代表MF久保建英(18)の加入するRマドリードであることに疑いの余地はない。獲得したタイトル数、潤沢な資金、過去にプレーしたレジェンド、現在在籍するビッグネーム…。レアルは唯一無二、トップ・オブ・トップといえる存在だ。

◆白い巨人 1902年創設。チームカラーにちなみ「白い巨人」と呼ばれる。本拠地のサンティアゴ・ベルナベウ競技場は8万1044人収容。国際サッカー連盟(FIFA)からは「20世紀最優秀クラブ」と認定され、21世紀に入っても進化を続ける。

◆獲得タイトル 毎年のように主要タイトルを獲得し、スペイン1部リーグは最多33度制覇。ライバルのバルセロナは26度。欧州チャンピオンズリーグは前身の欧州チャンピオンズカップを含めて歴代最多13度の優勝を誇る。クラブW杯も3連覇中で計4度優勝。

◆銀河系軍団 2000年代からペレス会長の下、クラブの財政を健全化。フィーゴ、ジダン、ロナウド、ベッカムら各国代表級の多くのスター選手を獲得し、チームは「銀河系軍団」と呼ばれた。

◆バロンドール 年間最優秀選手はクラブ別最多7人(11度)。「レジェンド」であるFWディスティファノ(故人)が1950年代に2度受賞し、C・ロナウド(現ユベントス)が個人最多タイの5度。昨年もクロアチア代表MFモドリッチが選ばれている。

◆今オフも積極補強 6月に入ってからベルギー代表のアザールを獲得。移籍金は最大で1億5000万ポンド(約207億円)を超える可能性があるという。また、フランクフルトからセルビア代表ヨビッチを約73億円、リヨンからフランス代表メンディを約60億円の移籍金で獲得。この3人だけで移籍金総額は約340億円。

<ビッグクラブに移籍した日本人>00年に中田英寿がセリエAのローマに移籍し、リーグ優勝に貢献。その後、インテルミラノに長友佑都(11年)、ACミランに本田圭佑(13年)が移籍。ブンデスリーガでは宇佐美貴史が11年にバイエルン・ミュンヘンに期限付き移籍。プレミアリーグでは香川真司が12年にマンチェスター・ユナイテッドに加入。今年1月に板倉滉がマンチェスター・シティーに完全移籍したが、加入と同時にオランダのフローニンゲンに期限付き移籍した。残る日本選手未踏の超名門クラブは、セリエAのユベントス、スペインのバルセロナか。