アルビレックス新潟が栃木SCを2-0で破り、今季初の連勝を飾った。

後半19分、FWレオナルド(22)がPKを決めて先制。後半29分にはMFフランシス(29)がダメ押しの2点目を奪った。後半7分に相手が1人退場してできた数的優位を生かした。第12節山口戦(5月4日)以来、ホーム3試合ぶりの勝ち点3獲得になった。

   ◇   ◇   ◇

つかんだ流れを逃さなかった。そしてビッグチャンスをしっかりとものにした。後半19分、ペナルティーエリアに進入したDF堀米悠斗(24)が倒されて得たPK。キッカーを任されたレオナルドは相手GKに反応されながらも、きっちりとゴールマウス左隅に決めた。今季自身6点目は欲しかった先制点。その10分後にはレオナルドのシュートのこぼれ球を、MFフランシスが押し込んで今季3点目。勝利を決定づけた。

後半7分、栃木のDF田代雅也(26)が2枚目の警告で退場。勝負どころの後半に数的優位に立った。その後は相手陣内で試合を進める時間が長かった。栃木のカウンターはゴール前できっちりとしのぎ、再び押し込んだ。

立ち上がりから新潟のペースだった。前節アウェーFC岐阜戦(8日)での勝利を踏まえ、吉永一明監督(51)は「継続していかなければならないところを練習で確かめた」。岐阜戦で見せた“前へ”の姿勢を徹底させた。相手が守備を固めた時は、慌てずにボールを保持。空いたスペースに果敢に縦パスを入れた。

選手も各自がテーマを持って臨んでいた。MF高木善朗(26)は岐阜戦後、「もう少しボールを受けることと、中央でドリブルで運ぶことも考える」と修正点を挙げていた。守備面でも「五分のボールはマイボールにしなければ」と体を張ることを意識。MF渡辺新太(23)は「練習の時、フランシスには岐阜戦のように速いボールを出して欲しいと伝えた」。岐阜戦、記録はオウンゴールだったが、フランシスのクロスからシュート体勢に持ち込んだ。その展開の精度を上げてきた。

昨季2戦2敗の栃木相手の勝利は初めて。アグレッシブで粘り強い、新潟らしさを発揮して連ねた白星。戦い方の土台ができつつあることを形にした勝利だった。【斎藤慎一郎】