松本山雅FCが11年8月4日に34歳で亡くなった松田直樹さんの命日に、王者川崎フロンターレ相手に敵地で貴重な勝ち点1を手にした。

試合前のウオーミングアップでは選手全員が松田さんの背番号「3」と背中に「松田直樹」と刻まれた緑のユニホームを着て体を動かした。

松田さんは11年8月2日、当時JFLだった松本の練習中に倒れ、4日に帰らぬ人となった。チームは翌年にJ2に昇格。松田さんが背負った背番号「3」は、14年に加入した横浜時代の盟友DF田中隼磨が受け継いだ。松本が松田さんの命日に公式戦を行うのは3回目。13年はザスパクサツ群馬に敗れ18年はジェフユナイテッド市原・千葉に勝利。J1で戦うのはこの日が初めてだった。

田中は右ウイングバックの位置で、川崎FのDF車屋とMF斎藤のサイド攻撃を粘り強く抑え、王者相手に奮闘。後半は川崎Fに押し込まれる時間帯が続いたが、最後まで得点は与えず、意地の勝ち点をもぎとった。