ベガルタ仙台は曹監督のパワハラ疑惑で揺れる湘南ベルマーレと相性の良かったホームで1-1で引き分けた。

MF道渕諒平(25)のゴールで先制したが追いつかれた。ホームの湘南戦は9戦負けなしとしたが、計算した勝ち点3は奪えなかった。FWジャーメインがリーグ戦では5月の磐田戦以来12試合ぶりにスタメン復帰し、左サイドを切り裂いた。

0-0の後半23分、道渕が均衡を破った。途中出場のFW阿部からパスを受けた左サイドバックのDF永戸が、ペナルティーエリア外から利き足とは逆の右足を振り抜いた。DFに当たったこぼれ球に道渕が反応し、泥くさく押し込んだ。しかし、先制弾から8分後、低弾道のミドルシュートを決められた。

前半はジャーメインが左からカットインする得意の形でシュートを打つなど生き生きとプレー。波状攻撃を受ける場面もあったが、無失点でしのいだ。渡辺監督はハーフタイムに「オープンな展開は避け自陣でのファウルをなくそう。ボールを落ち着かせる場面をつくり、プレーをやり切ろう」と指示した。

開幕から主力としてプレーしていたジャーメインは5月下旬の練習中に負傷した。左足部の疲労骨折などで手術を受け、J3富山と対戦した14日の天皇杯で復帰。ドリブル突破でサイドを駆け上がり、角度のないところからターンして決勝弾。チームを天皇杯16強に導いた。湘南戦でもジャーメインは躍動したが、後半18分に途中交代。次戦は31日、アウェーで鳥栖と対戦する。【山田愛斗】