J2モンテディオ山形FW坂元達裕(23)がキレキレのドリブルでリズムをつくり、暫定2位を走るチームの原動力になっている。

「体が軽いしコンディションは悪くない。前節(愛媛戦)、点を取って自信もついてきたので次も決めたい」。チームは30日、天童市内で11月2日のアウェー水戸戦に向けて約2時間の練習を行った。

東洋大から今季加入した坂元はリーグ戦全試合に出場し、チーム2位の7ゴールを挙げる。「2桁は取り続ければ目指せる数字。勝ちに貢献することだけ考えて、その中で自分がしっかりと結果を残せれば」。前節はハーフウエー付近から50メートル超のロングシュート。低い弾道のボールは飛び出していたGKの隙を突き、ネットを揺らした。「たまたまです。GKの上を狙って蹴ったが、ダフっていい感じになりました」と謙遜も、後半戦に入り数多くの見せ場を演出している。

積極的な仕掛けで相手の要注意人物となり、被ファウル数はリーグ4位の74。そこで得たセットプレーからの得点も増えている。ドリブルの極意は「相手を見ずに自分の間合いで仕掛けることを意識し、『自分がこう動けば相手もこう動く』というのを予測してやっている」と語る。

昇格争いをするチームの主力を1年目から担う。「今までサッカーをやってきて、緊張したことはあったが、緊迫した何か懸かった試合の経験はない。その中でも楽しみながらできている」。残り4試合は課題に挙げるゴール、アシストの目に見える結果の部分をより追求する。「ここで昇格を逃したら次はないぐらいの気持ちでやりたい」。得意のドリブルでJ1への扉を切り開く。【山田愛斗】