全国高校サッカー県大会決勝トーナメント(T)が、2日に開幕する。袋井はけが人が復帰し、選手層の厚みが増した。同校初のベスト4入りを狙う。

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第3シード・袋井のチーム状態は右肩上がりだ。今季は主力に故障者が続出。主にセンターラインにけが人が多く、5月の県総体は、FW岩堀大聖主将(3年)を一時的にセンターバックへ配置転換した。初戦を突破したが、2回戦で藤枝東に0-2で敗戦。「チームの雰囲気も良くなく、悪循環に陥っていた」と振り返った。

所属する県Aリーグでも、前半は苦戦を強いられた。だが、徐々にけが人が復帰すると状況が好転。岩堀も本職の最前線に戻り、8月下旬には現状のベストメンバーが組めるまでになった。直近のリーグ戦は、4戦負けなし(2勝2分け)。持ち味の粘り強い守備に、得点力も加わって安定感を増してきた。勢いそのままに、今大会の1次Tも勝ち上がった。「再び一緒にやれる喜びを感じ、団結力も上がった。今は攻守でバランス良く戦えている」と手応えを示した。

初戦はプリンスL東海の藤枝明誠。格上との対戦になるが、目指すは同校史上初のベスト4進出だ。「袋井の歴史を塗り替えるのが目標。最後まで走りきって、技術の差を埋めて上回りたい」。初戦で下克上を果たして波に乗る。【古地真隆】