浦和レッズGK西川周作(33)の「鉄人記録」が止まった。アウェー鹿島アントラーズ戦でベンチスタート。サンフレッチェ広島時代の13年から続けてきた、歴代2位となるJ1リーグ連続フル出場記録が「225試合」でストップした。

2クラブにまたがらない同一クラブとしても、前節10月29日の広島戦で史上2人目の「200試合」連続フル出場の節目を迎えていたが、くしくも歴代1位「244試合」の記録を持つ鹿島GK曽ケ端準(40)の目の前で途絶えることになった。

代わってGK福島春樹(26)がJ1リーグ初先発。理由は、西川がベンチ入りはしていることからも分かるように、負傷ではなく戦術的な判断だ。元日本代表の守護神がアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)決勝の第1戦、9日の敵地アルヒラル(サウジアラビア)戦のピッチに累積警告による出場停止で立てないため、大槻毅監督(46)が大一番を前に、ACLでも起用される可能性が高い第2GKの福島に出場機会を与えた。

チームのために西川の記録は止まったが、福島にとっては首位鹿島とのアウェー戦がJ1デビュー戦となる。残留争いで負けられない中、申し分ない舞台。予行演習ではなく勝ちにいくことで、大きな経験を積むことになりそうだ。

その中で前半は無失点。鹿島FW土居のループシュート(12分)を右手ではじき出すなど無難な動きを披露した。後半も、守備ラインの奮闘もあって0-0で推移させていたが、27分に均衡を破られた。土居の右足シュートを福島春が左手1本でビッグセーブしたものの、こぼれ球を途中出場のFWセルジーニョに右足で押し込まれ、ついに失点した。このまま0-1で試合終了。今季の鹿島との公式戦は2分け2敗と勝てなかった。

後半39分には大槻監督が鹿島DF永木をテクニカルエリアで押し倒して退場。次節5日の川崎フロンターレ戦は指揮できない見通しで、勝ち点を落とした以上に痛い敗戦となった。