モンテディオ山形はFW山岸祐也(26)が後半だけでハットトリックを達成! 最大2点差をひっくり返してレノファ山口FCに逆転勝ちした。連敗を2で止めアウェーで待望の勝ち点3をゲットした。自動昇格こそなくなったが4位をキープ。J1参入プレーオフ進出をかけた最終節へ弾みをつけた。

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山岸のプロ初ハットが窮地を救った。後半9分、右サイドを突破したFW坂元のスルーパスをニアに決めて1点差。同28分にはMF井出のシュートのこぼれ球に反応し、バウンドさせながら同点弾を奪った。仕上げは同32分、サイドチェンジからMF柳がゴール中央にクロスを入れると、右足で丁寧に合わせて逆転ゴール。「3点ともみんながつないでくれたから取れた。後半をゼロに抑えてくれたディフェンス陣に感謝しないといけない。遠くまで多くのサポーターが駆けつけてくれてパワーになったし、全員で逆転できたと思う」とヒーローは語った。

木山監督は2点ビハインドのハーフタイムに動いた。1トップのFW大槻を交代し、後半頭から井出を投入。さらに左シャドーだった山岸のポストプレーと裏に抜け出すプレーに期待し、最前線に配置した。采配がズバリ的中し、後半の3発で試合をひっくり返した。山形のハットトリックは01年の根本亮助(同年に2度達成)、14年のディエゴに続く3人目の快挙。山岸は「プロ初ハットはうれしい。0-2から逆転するのはすごくパワーが必要だが、勝ち切れたのは大きかった」と言葉に力を込めた。

指揮官は「ギリギリ踏みとどまって次の最終戦を迎えられる。前半は苦しい出来でこのまま終わることだけは許されないと思いつつ選手を送り出した。最後は自分たちの思いの方が少し上回った。最終戦はしっかり勝ってプレーオフで勝負できるように全力で頑張りたい」。リーグ戦は24日のホーム町田戦を残すのみ。自力でのプレーオフ進出へ5400秒を一丸で戦う。【山田愛斗】