J1清水エスパルスMF金子翔太(24)が27試合ぶりのゴールに照準を合わせた。23日のホーム大分トリニータ戦に備え、20日は静岡市内で調整。次戦も右サイドハーフでの先発が濃厚で、ゲーム形式練習では鋭いシュートを連発した。「11月20日」は金子にとって忘れられない特別な日。練習後、「日付を聞いてピンときました」と、3年前の記憶を思い起こした。

16年11月20日。当時J2を戦っていたチームは最終節のアウェー徳島ヴォルティス戦で勝利し、J1昇格を決めた。同試合で金子は途中出場で決勝点。殊勲のゴールは「選手としての幅を広げてくれた」と振り返る。17年にはレギュラーに定着し、18年は自身最多の10得点をマーク。J2での経験がその後の活躍につながった。

ただ、今季は苦しいシーズンを送っている。30試合でわずか1得点。チームも15位に低迷し、J2とプレーオフを行う16位湘南ベルマーレとは勝ち点4差の状況で残り3試合を迎える。金子は「本当に苦しいシーズンだけど、それも自分の経験値。必ず生きる時がくると思うし、このまま終わるつもりはない」と力強く話した。次戦は、勝てば自力での残留に大きく近づく試合。再びその足でチームを救ってみせる。【神谷亮磨】