2月22日にJリーグが開幕するのを前に、今季セレッソ大阪へベルギー1部オイペンから移籍したFW豊川雄太(25)が本紙の取材に応じた。

ベルギーでの経験や自身が思うC大阪の課題を語り、最後には得点王を狙うと宣言。海外でもまれた25歳が、チーム悲願のリーグ制覇に向け突き進む。

   ◇   ◇   ◇

C大阪に新戦力としてベルギー1部オイペンから3季ぶりにJリーグに復帰したのが豊川だ。「2年間向こうでやって、日本でどれぐらい活躍できるかという、チャレンジですね」と移籍を決断した理由を語った。

13年熊本・大津高から鹿島へ入団。16年に岡山に期限付き移籍し、17年冬に海を渡った。18年3月には「オイペンの奇跡」と語り継がれるムスクロン戦で、4点差をつけなければ2部降格というプレッシャーのなか、後半途中出場ながらハットトリック。3得点1アシストでチームの窮地を救った。「トレーニングを誰よりも100%でやる。そういった日々の積み重ねが良い結果につながったと思います。100%でやるというのは、ヘタなので、うまい選手と同じ気持ちでやっていては差は埋まらないので」と泥臭く点を取ってきた。

モチベーションを維持するために、助けとなっているのが、中学から書いているというサッカーノートだ。「困ったときとかうまくいかないときに、振り返るきっかけになるし、それを見て気づくこともある。書いてあるのは、経験してきたことだから。すごくためになることも書いてある。後になって、これよかったなっ、て気づくこともあります」と積み重ねてきた記録という財産を胸にさらなる飛躍を誓う。

昨季C大阪はリーグ5位だが得点は39点と12位。攻撃力に課題が残った。「最後のファイナルゾーンでトライするパスとか、シュートを打つとか、そういう意識を自分も含めてチームとして持っていければ」と貢献するつもりだ。

狙うは悲願のリーグ初制覇。目標のゴール数は明かさなかったが、得点王については「もちろん狙いたいですね」。久しぶりの日本で、25歳のストライカーがゴールを量産する。【南谷竜則】

◆豊川雄太(とよかわ・ゆうた)1994年(平6)9月9日、熊本市出身。大津高から同期の植田直通と鹿島入り。翌14年に内田篤人以来6年ぶりとなる10代での開幕スタメン。U-19~23日本代表。16年1月のリオ五輪アジア最終予選、負ければ敗退の準々決勝イラン戦で決勝点を挙げた。J1通算23試合2得点、J2通算73試合18得点。17年冬にオイペンへ完全移籍。家族は両親と兄、弟。利き足は右。171センチ、64キロ。血液型B。