静岡県勢J4チームが13日、活動再開後、初の実戦に臨んだ。J1清水エスパルスは本拠地IAIスタジアム日本平で、J3藤枝MYFCと練習試合(90分×2本)。背番号10を背負うFWカルリーニョス(25)が1試合目で、加入後初実戦で初得点を挙げた。藤枝FW吉平翼(22)が、2試合目でハットトリックを決めた。J2ジュビロ磐田は本拠地ヤマハスタジアムで、J3アスルクラロ沼津と練習試合(90分×2本)を行った。

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3トップの左で先発出場した清水FWカルリーニョスが、エースナンバーに違わぬ活躍を見せた。0-1の前半30分、左サイドでパスを受けると中央へカットイン。エリア外から豪快に右足を振り抜き、強烈なシュートがGKの手をはじいてゴール右隅に突き刺さった。「清水のユニホームを着て、得点したのは大事なこと。仲間に助けてもらい、ゴールを決めることができた」と白い歯を見せた。追加点こそ奪えなかったが、その後も積極的にゴールへ迫り、後半22分までプレーした。スイス1部のFCルガーノから新加入。背番号が固定制となった97年以降では、クラブ史上初めて外国籍選手が10番を背負い、期待が集まる。コンディション調整のため、この日が初実戦となったが、いきなり結果を残した。ピーター・クラモフスキー監督(41)は「彼にとっても良いステップになった。柔軟性があり、攻撃的なポジションならばどこでもできる」と太鼓判を押した。

J1再開まで約3週間。15日にはリーグ戦の対戦カードが発表される。カルリーニョスは「修正点を直していけば、良いシーズンになると思う」と自信をのぞかせた。【古地真隆】

◆カルリーニョス 1994年(平6)8月8日、ブラジル生まれ。13年から母国のパラナ・クルーベでプロキャリアをスタート。17年2月にスイス1部・FCルガーノへ移籍。174センチ、71キロ。利き足は右。

1試合目でフル出場したU-23日本代表の清水DF岡崎慎(21) 90分間通して、連動して戦えたのは大きな収穫だと思う。引いた相手を崩せるよう、さらに攻撃のパターンを増やしていきたい。